カテゴリ:オーディオ、ちょっとビジュアル
オープンリールテープ、レコード、カセットテープ、CD、LD、DAT、DVDオーディオ、SACD、Blu-rayと、さまざまなオーディオ・ビデオメディアを使い、それぞれのプレーヤーも導入してきた。
そんな自分にも、メジャーだったのに一切触れることのなかったメディアがある。ミニディスク、通称「MD」だ。もちろん、ハードを買ったことも使ったこともない。 当時はCDが主流で、音楽を聴くためにわざわざMDを買う必要がなかったし、録音するなら手持ちのDATで十分だったのだと思う。 また、MDは当時最新デジタル信号処理技術であったATRAC(アトラック、Adaptive TRansform Acoustic Coding)による音声圧縮技術を用いたのだが、ATRACはソニーが開発したオーディオ非可逆圧縮および可逆圧縮の技術・規格名だった。今では当たり前の"圧縮"という単語イメージが、自分には良くなかったのかもしれない。 そんなMDについて、ソニーは1月、2月末をもって録音用MDの生産を終了すると発表した。再生/録音するハードの生産はとうに終わっている。 生産終了に特に感慨はないが、DATやSACDのようにプロやマニア向けにとどまったメディアとは異なり、MDは一般層にも広く浸透した点で、時代の流れを感じさせる。30年の歴史はディスクメディアとしては長いのだろうか。 MDの狙いは、カセットテープの後継としての役割と、CDより小型で扱いやすい点にあったのだろう。しかし、そのMDも生産終了し、CDも下降気味だ。一方で、昔のカセットテープは市場で値上がりし、レコードも好調という。今後どのメディアが生き残るのか。マニアには、音楽はアナログ、映像はハイスペックが好まれる傾向にあるが、マニアだけでマスが小さすぎて市場は成立しない。 ちなみにソニーはBlu-rayディスクの生産終了も同時にアナウンスした。少なくとも、ディスクメディアに記録を残す時代は終わりつつある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 1, 2025 12:55:36 AM
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