ハイリゲ・ドライクーニゲ。公現・顕現の日
今日はドイツ、部分的に祝日。カトリック色の強いところのみ。あら。昨日、というか今朝でしたが、日付を誤って記入してしまいました。というわけで、移動して書き直し。今日は久々に、ドイツの風習について書いてみました。一月六日はカトリック教会が聖ドライクーニゲ、三人の王の名を祝う日です。日本語では正式には主の公現・顕現の日といい、東方三博士の来訪を祝う日と辞書には載っています。厳密にはヴァチカン教会が聖人とは一言もいっていないので、彼らは聖人ではありませんが、王様達であることには代わりはありません。マタイ伝福音書によれば、東方からの賢人、マギ、もしくは占星術師が新しく生まれたユダヤの王を探すために、とある星辰の方位に従ってエルサレムからベツレヘムへ来たとされています。彼らは贈り物として荷物の中に金と乳香,没薬を持っていました。民間信仰では東方の三賢人、マギは中世の王様へと代わり、カスパー、メルヒョー、バルタザーという名前を与えられました。彼らの骨といわれるものは、ケルンのドームに聖遺物として祭られています。西方教会では、この一月六日がクリスマス季の終わりとされます。正方教会では逆に、このエピファニーの日、古ギリシャ語で神の公現日、または顕現日にクリスマスが祝われてきました。これは、この日に神が人間の前に幼子キリストとして飼い葉おけの中に現れたからです。多くのカトリックの州では、この日は法律上の祝日で、シュテルンジンゲンと呼ばれる子供の風習が行われます。三人一組になった子供たちが東方三賢人の仮装をし、そのうちの一人が杖をもち、歌を歌い、各戸を回ってお金やお菓子をもらい歩きます。子供たちは恵みを与えてくれた家の玄関に、福音の印としてチョークで三賢人のイニシャルとその年など(C+M+B 2004)を書きます。シュテルンジンゲンの風習は、1958年から恵まれない第三世界の子供たちにお金を集めているという話もあります。ドイツにはFDPという、日本語に訳すと自由党と呼ばれる政党がありますが、この政党はこの日を彼らのシュトゥットガルトの州立劇場で催される伝統的な三賢人の会合としています。1866年に民主人民政党の代表者が人民代表議会のために集ったのが始まりで、それ以来ずっと-ナチスの支配していた12年間を除き―一月六日は自由党員にとって新しい年の政治の幕開けの日とされています。