カテゴリ:ラジオ
今日は晴れ。
昼間は30度近くまで気温が上がりそう。もう夏かいな... (^^; --- redpitaya STEMlab125-14 を HDSDR で SDR 受信機として動かしていたのですが、他にも Thetis という SDRソフトウェアがあるらしいということが、RedpitayaにThetis 2.9.0.31aのページを見て知りました。Thetis の最新は 2.10 系らしいのですが、上記ページによると日本語Windowsでは 2.9.0.31a がよさそうので、 Thetis-v2.9.0.31a-x64.msi をダウンロードしてインストールしました。 SDRソフトウェアとしてHDSDRを用いる場合には redpitaya 上で、sdr-receiver をプロセスとして起動しておくのですが、Thetis を用いる場合にはsdr-transceiver-hpsdrを起動しておく必要があります。 そのために、STEMlab の電源を入れてからターミナルでSSH接続し、 apps/sdr_transceiver_hpsdr/start.sh を実行する必要があります。 sdr-transceiver-hpsdrを起動する ![]() 起動してるかどうかは、 ps | grep sdr_transceiver でプロセスsdr-transceiver-hpsdrが走ってるかどうかで確認します。 sdr-transceiver-hpsdrが走ってるかどうか確認 ![]() これで、Thetis を使う上での STEMlab 側の設定は終わりです。STEMlabと通信するためのローカルネットワークの組み方はredpitaya STEMlab125-14 で SDR 環境を整えたを参考にしてください。 次に、Thetis を立ち上げて設定を行います。左上にある Setup を選んで出てくるダイアログで設定します。 まず、General/HW Select で Radio Model として ANAN-100Dを選び、Receive Onlyにチェックを入れます。右のほうにある IP アドレスを入れるところに192.168.1.100を設定します。その上の方にあるEnable Static IP Addressにチェックを入れます。 General/HW Select での設定 ![]() 最初、これだけで動くと思ってたのですが、なぜか音が出ない! あれ~、と思って先ほどのダイアログを見るとAudioというタブがあるので、ここでEnable VAC 1にチェックを入れる必要がありました。また、その下の Output としてスピーカーから音が出る設定を選んでおく必要があります。 Audioでの設定(文字化けしてるけど) ![]() これで Thetis でラジオを聴く準備ができました。Thetisの場合には自前で STEMlab にネットワーク越しにつなぎにいくので、HDSDRのように他のソフトで接続を確立する必要はありません。 が、Thetis を立ち上げたときは自動で受信がスタートしないので、左上の電源マークのボタンを押します。これでも音が出ないのでおかしいなー、と思い、よく見ると下の方に VAC1 というボタンがあるので、これを押すとようやく音が出ました。 電源を押してVAC1も押す ![]() 操作方法は大体わかると思いますが、周波数を入力するときに MHz でしか入力できないので注意します。また、バンドスペクトル上をクリックしてもその周波数にはジャンプしないようです。バンド操作、復調方式、音声の帯域幅は右端の列に並んでるのでわかると思います。 その中でSAMっちゅうのがあって、最初何か分からなかったのですが、AM の同期検波のようです。 SAMはAM同期検波 ![]() さて、Thetis を使ってみて、かっこいいと思ったのがスペクトル表示。非常になめらかでぬるぬると動いてるさまは電波を受信してる!と思わせてくれます。あと、HDSDRよりもなんとなく聞き取りやすい気がしました。帯域フィルタの関係などもあるのでしょうが... 実際に受信してみた様子をあげてみます。 中国国際放送11620kHz ![]() 19:00~の中国国債放送11620kHzの様子です。非常に強力で安定して受信できました。 19時台の中波帯 ![]() 19時台の中波帯も割と強めで9kHz間隔の受信ができています。同期検波を使うと安定して受信できてる気がしました。 台湾国際放送9740kHz ![]() ベトナムの声9840kHz ![]() 20時台の日本語放送、9740kHzの台湾国際放送と9840kHzのベトナムの声です。台湾国際放送は強いのですが、ベトナムの声はやや弱めで変調も浅い気がします。普通に聴く分には問題ないからいいけども... っちゅうことで、STEMlab + Thetis で SDR 受信してみましたが、Thetis を使うときの欠点は、VFOがひとつしか使えないこと、サンプリング帯域全体を IQ レコーディングできないこと、の2点が大きいかもしれません。まぁ、それを上回って使う楽しさがあるのは確かですが... やりたいことに応じてソフトウェアを切り替えればよい、っちゅうのが、SDRのよいところではあります。 --- 09:45 --- お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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June 7, 2025 09:52:41 AM
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