GWの合宿から、早くも一週間が経過した。
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山行で得られたものをまとめてみよう。
(1)柔軟な状況判断
技術的には、大したものは必要ないところ(そういう計画にした)。ただ、ルートの選定は、とても慎重に行った。下手したら、時間がかかり過ぎて、帰れなくなるので。
ルートの選択は現地判断だったが、うまくいったと思っている。現場の状況と過去の経験を合わせて、谷をこれ以上下がるのは得策ではないと判断した。
当初の計画をごり押しすることなく、柔軟に計画変更できるのは、25年の山行経験からくる、最善を選ぶ勘が働いたということになる。
自分がもっと若かったら、計画遂行に固執していたかもしれない。アラフィフになって、できることできないことが出て来て、その中でのベストを選べるようになってきた。
ベストとは事故なく生還できる選択をするということ。冒険の気概も必要だが、妥協もある程度は必要。遭難したら叩かれる風潮なので、どうしても守りに入らざるを得ない。
やんちゃはしたいが守りも大事。そのバランスを取るのが経験とセンスだ。2166峰に突き上げるルンゼを二日目に登路に選んだのは、一日目にパッと見た雰囲気で、ここかなーとピンと来ていたのだ。
(2)GPSを活用したルートファインディング
紙の地形図は大事だと思うが、実際の山で利用価値が高いのは、スマホに入れた地形図である。GPSと連動しているので、現在位置が確実に把握できる。
ガスの中でも、これから進む方向を示すことができる。今回の合宿ではこの活用事例が多かった。
山行二日目は、終日ガスの中だった。進むべき方向をスマホで確実に示すことができたので、安心して行動できた。特に、2166峰から毛勝山に向かう際は、真逆の方向に進んでしまう可能性もあったのだ。
(3)ヒートエクスチェンジャー付きアルミクッカーの性能に驚く
まとめました。一酸化炭素中毒のリスクがあったとしても、これは使うべきアイテム!
(4)三日目は、ゾーンに入ったよ
フローとも言うのかな。長時間行動しても全然疲れなかった。行動食を摂らなくても、ばてずに行動し続けることができた。
シャリバテとの背反なのだが、ゾーンに入るためには低栄養状態は必須なようだ。水を飲み過ぎても、ゾーンに入りにくい。ゾーンには入りたいが、身体的にはリスクがある。安全に、確実にゾーンに入れる方法が分かるように、研究していきたい。
(5)夜中は寒くて死にそうだった
計量化のために、シュラフなし。防寒着を着込んで対応しようとした。
結果としては、2日間とも寒い思いをした。季節外れの低温だった(雪が降った)。

日焼け止めは塗ったが、頬や鼻頭は皮が剥けた。顔全体も黒くなった。